
引用元:https://www.net-frx.com/2020/06/movie-Da5Bloods.html



評価
- とと
(3.8/5.0) - 映画.com
(3.7/5.0) - フィルマークス
(3.8/5.0)
映画『ザ・ファイブ・ブラッズ』は2020年配信を開始したNetflixのオリジナル映画です。
ベトナム戦争で亡くした友人の遺骨とそこで見つけた金を回収するべく再びベトナムに舞い戻った退役軍人を描いた作品です。
気になるところへ読み飛ばす
Netflix映画『ザ・ファイブ・ブラッズ』見所 感想
時代背景は現代ですが、ベトナム戦争を経験した退役軍人達が、友人の亡骸と現地で見つけた金を回収しに行くという物語なので、戦争時の出来事を回想しながら進みます。
物語は…。
ベトナム戦争を経験したポール、エディ、オーティス、メルヴィン(左寄り演者デルロイ・リンドー、クラーク・ピーターズ、ノーム・ルイス、イザイア・ウィットロック・Jr.)達は、当時のチームの隊長のチャドウィック・ボーズマン演じるノーマンの亡骸を祖国に持ち帰るため、そして戦場で見つけた大量の金を持ち帰るために、戦場であったベトナムへと再び舞い戻ります。
資金の送金をする為の現地の仲介人、ジャン・レノ演じるデローシュとも交渉を決めていざ現地へと向かいます。
仲間の裏切り?
大金を前にしての心情の変化
戦争のトラウマ
地雷の恐怖
亡き友人と金を持ち帰るだけの旅が、とんでもない死の旅へと変っていきます。
まずこの作品を見るにあたっては、ベトナム戦争という戦争の事を少し知らないといけませんね。
ベトナム戦争は
ベトナム戦争とは、南北ベトナムの統治をめぐる戦争のこと。南ベトナムはアメリカ合衆国、北ベトナムはソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)の支援を受けていたため、実質、米ソを始めとする資本主義陣営と社会主義陣営の代理戦争ともいえる。べトナム戦争は1955年に始まり、勝敗が決まったのは1975年の4月30日である。南ベトナムのサイゴン陥落を受け、北ベトナムの勝利が決定した。20年もの間続いた戦争の結果、ベトナムを始めとする世界各国から、数百万人もの死者が出た。
ととは自分の知識のなさに少し恥ずかしくなりました。
戦争という事で、遠い昔のように感じていたんです。
作品の時代は現代です。
ベトナム戦争が第二次世界大戦の頃のイメージでいたので、「第二次世界大戦の頃に戦地に行っていた人だったらかなりの高齢なはずなのに、なんで登場人物はこんなに若いんだ??」
と勝手に辻褄が合わなく混乱していました。
ベトナム戦争自体、自分が生まれる少し前まで行われていた事だし、「枯葉剤」という化学兵器も知っていて、有名な「ベトちゃんドクちゃん」も知っていたのに、それがベトナム戦争で起きていた事だとは、習っていたはずなのにすっかり頭から離れていました。
日本は平和な国ですから、そんな悲劇があった事さえも忘れてしまうくらいなので、こう言った作品を見て、しっかりと頭に叩き込んでおかないとダメだとまずは感じました。
前半は戦争色が強い
前半はベトナム戦争で共に戦った仲間達が集まり、亡き隊長の亡骸を祖国に戻し、さらに現地で見つけた大量の金を持ち帰るために再びベトナムに舞い戻るといった物語を、ベトナム戦争の歴史と、メンバーの回想シーンを交えながら進む形でした。
戦争の内容というよりは人種差別の事を強く強調している感じの内容でしたね。
ベトナム戦争は黒人を最前線にまるで駒を扱うかの如く送っていたようです。
キング牧師もこのアメリカの人種差別問題を辞めないとと強く訴えていたようですが、何者かに暗殺されます。
2020年の今もなお、多くの人種差別問題が話題に上がりますし、アメリカの人種差別の根深さというのを知れる内容でした。

そしてメンバーの中のポールとオーティスの2人の人物。
この2人は戦争のトラウマややり残した事に終止符をつけるシーンも描かれていました。
特にポールは、戦争のトラウマが物凄いんです。
戦争のトラウマというか、慕っていたノーマンの死のトラウマと言った方がいいでしょうか。
実は、ノーマンの死に大きく関わっていたポールはずっとずっとそのトラウマに悩まされてきました。
作品の中でも、暴走してしまうシーンがあるのですが、現地に行った事で、ノーマンの亡骸と再会した事で、しっかりとそのトラウマに終止符を打つ事ができます。
このように戦争当時のことよりも、その後の苦しみを強く描いているようでした。
そしてベトナムの現地の人の事もしっかりと描かれていました。
メンバーが現地に行く途中に水上市場を通った時に、市場の人と揉めるシーンがありました。
ベトナムの人は父親を殺されたと激怒しています。
当時現地の人はかなりの数虐殺行為にあって、多くの方が亡くなったようです。
アメリカ人が道を歩いていると襲われそうなくらい、観光なんてとんでもないくらいの怒り恨みでしたので、相当なんだなっていうのは痛い程伝わりました。
同じように韓国や中国の日本への恨みも凄いですよね。
この作品のベトナムの人は「父親が殺された」と言っていたので、実際に戦争を経験している人なのだろうけど、韓国や中国は我々世代、用は戦争を直接知らない世代です。
それでも恨んでいるんですから。
日本人、とともそうですが、正直そこまでどこかの国を恨んでいると言う事はありませんからね。
ベトナム戦争忘れてしまうくらいですし。
日本人だって酷いことはされただろうに、その温度差はなんなんだろうなって考えたらやはり教育なのかなって強く思いました。
戦争自体も20年という長きにわたり行われていましたが、戦争が終わっても、ベトナムの人、アメリカの特に黒人の方には終わりの見えない、いや終わりのないものとしてこれからも一緒に歩んでいかないといけないという事に、非常に悲しくなりましたし、平和ボケしてこういった事があった事を忘れないようにしないといけないなと感じました。
とんでもない後半
後半は物凄いんです!
ガラッと内容が変わります。
戦争ものがかなりのバイオレンスな内容になります。
金を手に入れたことによって、仲間割れ、裏切り、挙げ句の果てには殺し合いにまで発展します。
前半、すごくいい話でまとまったんですよ。
感動すらしたくらいです。
なのにこの様変わりよう…。
ビックリするというか、困惑してしまいかなり戸惑いました。

どちらがメインなんだと考えると、よくわからないのが正直な所ですが、こちらはこちらで見応えは十分です。
圧倒的不利な状況でも、さすがは戦地で戦いを経験して生き残ったメンバーって形で、すごく強いんです。
でも最後どうなるのか、どう終わりに向かうのかが全く想像できなくて、不意打ちのように消えていったメンバー同様、いつやられてもおかしくない状況にかなりドキドキしてハラハラしてスリラー感をかなり感じさせられました。
戦争も怖いけど、お金に目のくらんだ人間っていうのも本当に怖いです。
この物語の内容の様変わりも、この作品の見所じゃないでしょうか。
チャドウィック・ボーズマン
この作品の配信が始まったのが2020年6月。
そのわずか2ヶ月後、とても悲しくて衝撃的なニュースが流れました。
そう、ノーマン役で出演されていたチャドウィック・ボーズマンさんが大腸癌の為お亡くなりになりました。
この作品の撮影時も闘病生活中という事でしたが、もちろんそんな事は感じさせない演技でした。
ノーマンという人物は隊の隊長で、まるで『ブラックパンサー』のティ・チャラを思い出すような統率感で出演時間は少ないものの、かなりの存在感を出していました。

1番印象に残っているセリフが、人権問題を訴えていたキング牧師が暗殺された時に、皆怒って白人を殺しに行こうと言い出します。
それはダメだと、ノーマンは言います。
「怒りをコントロールするんだ。やり返してもそれでは何も変わらない」
これにはかなり刺さりました。
この状況だけでなくどんな事でも、やられたらやり返すを繰り返しても何も解決しませんもんね。
このセリフはととの中にしまっておこうと思いました。
偶然なのか、追悼するようなシーンがあってなんだか感極まるものがありました。
いい役者を亡くしましたが、この作品を観たときにはチャドウィック・ボーズマンさんの演技に注目してください。
総合
少し…いやかなりグロいシーンがあります。
特に地雷のシーン。
そのシーンは予期せぬ所でいきなりきますので、かなりビックリしますし、かなり衝撃的なので気をつけてもらって、その他にもそういった過激なシーンもありますので、苦手な方は気を付けてください。
戦争の映画というと、そういったシーンは多いし少し怖いイメージがありますが、それは変わらないと思っていた方がいいです。
作品紹介
ベトナム戦争からほぼ半世紀。ともに戦った4人の黒人退役軍人が、隊長の亡骸と埋められた金塊を探し出すために戦場へと舞い戻る。スパイク・リー監督作品。
登場人物
役名/演者名
ポール/デルロイ・リンドー
戦争時のトラウマ、ノーマンの死に精神を病んでいる。
オーティス/クラーク・ピーターズ
戦争時に現地の女性と恋に落ち、その女性に会いに行く。
エディ/ノーム・ルイス
事業に成功し大金持ちに。しかし本当は・・・。
メルヴィン/イザイア・ウィットロック・Jr.
陽気で人任せなおっちゃん。仲間を救う為体をはる。
ノーマン/チャドウィック・ボーズマン
隊の隊長として皆を引っ張り皆に慕われていた。
デヴィッド/ジョナサン・メイジャーズ
ポールの息子。父の愛を感じたり疑ったり。父が自分を愛さないのは自分のせいだと思っている。
デローシュ/ジャン・レノ
金塊の送金を仲介する男。
作品情報
スタッフ
- 監督:スパイク・リー
- 製作:ロイド・レビン、ベアトリス・レビン、ジョン・キリク、スパイク・リー
- 脚本:ダニー・ビルソン、ポール・デ・メオ、ケビン・ウィルモット、スパイク・リー
製作国
- アメリカ
上映時間
- 154分
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まとめ
戦争ものと思い、意外な展開に困惑しましたが、しっかりと戦争の事も知れたし、この悲劇を忘れない為にもたくさんの人に観てもらいたいと思いました。