
引用元:http://klockworx-asia.com/irainin/



評価
- とと
(4.0/5.0) - 映画.com
(3.8/5.0) - Yahoo!映画
(4.1/5.0) - シネマトゥデイ
(4.0/5.0)
映画『幼い依頼人』は2019年公開の韓国の実話を元にした物語です。
10歳の幼い少女が弟を殺害したという衝撃の言葉に、その真相が知りたくてたまりまけんでした。
気になるところへ読み飛ばす
映画『幼い依頼人』見所 感想
ジャケットを見たときにやはり強烈なインパクトで目に飛び込んでくるのは
10歳の少女の衝撃の告白ー
私が弟を殺しました
そんな衝撃の物語の中身はというと…。
法律大学を卒業して意気込んで就職に臨んだイ・ドンフィ演じるジョンヨプでしたが、なかなか上手くいかず姉の家に居候しています。
いつもゴロゴロしている弟に痺れを切らした姉は、児童福祉館で働く事を勧めます。
次の職場が決まるまでと就職したジョンヨプ。
すると早速仕事が入って警察に向かいます。
そこにはダビンと言う女の子がいて、父の再婚相手の女性に首を締められたと言うのです。
警察は女の子をジョンヨプ達に引き渡すと、それきり丸投げです。
ジョンヨプ達は母の所に行くも、母は感じよく振る舞い、ダビンが嘘を言っていると言います。
結局、何も変わった様子はなく帰る事になりました。
ジョンヨプに仕事を教えていた女性も、これ以上何もできない事に憤りを感じている様でした。
その後、ジョンヨプを頼って、ダビンと弟のミンジュンが訪ねてくる様になりました。
ジョンヨプは嫌がりながらも、仕事だからと仕方なく一緒にいます。
ある日、ジョンヨプにソウルの弁護士事務所から声がかかります。
希望していた、大法律事務所への就職が決まったのです。
浮かれるジョンヨプ。
それでもジョンヨプを頼って毎日会いにくるダビンとミンジュン。
ジョンヨプはしばらく会えない、また会おうとから約束をして2人と離れました。
弁護士の仕事もうまくいっているある日、ダビンの担任の先生から電話がかかってきます。
ダビンが授業中に耳から血を流して倒れたと。
本当に虐待されている事を知ったジョンヨプは再び両親に会いに行きますが門前払いをくらいます。
何もできずにいると、今度はダビンがミンジュンを殺してしまったと衝撃の連絡が入ります。
ダビンが逮捕された事に、世間がこの事件を何も疑わない事に、ジョンヨプは自分のせいだとダビンの弁護をして事件の正しい真相を明かそうとします。
果たして、ジョンヨプはダビンの潔白を晴らし、事件を正しい方向へと導くことは出来るのでしょうか!?
虐待自体も許せない行為ですが、周りが何もできない体制というか、法律の為に警察が、児童福祉が手を出せない実態に驚き、気づきをくれたのと同時に憤りを隠せませんでした。
児童虐待が無くならないのも、そう言った"落とし穴"が原因なんだとも思いました。
YouTubeでの見所紹介動画
迫真の演技

引用元:https://eiga.com/movie/92444/
韓国映画で『トガニ-幼き瞳の告発-』という作品があるのですが、盲学校で起きた子供に対しての教師の性的虐待を扱った作品です。
その作品も実話を元に作られた作品ですが、大まかに言えば似ている様な内容です。
しかしトガニは起きてしまった事に対して、その事件をどう暴くのか、どうやって真相を明らかにするのかというのがメインでした。
本作の『幼い依頼人』は現在起きている事を、どう解決するか、子供をどうやって守ればいいのかを描いていて、クライムサスペンス的な要素が強かったです。
虐待を受けていたダビンの父親の再婚相手、ユソン演じるジスクの容赦のない虐待の描写や、受けるダビンのリアルさは観ているこちらの感情をかなり揺さぶります。
チェ・ミョンビン演じるダビンは最初は兄弟仲良く元気にいて、学校ではアイドルばりの歌とダンスを披露していたけど、日に日にやつれていき、生気を失っていきます。
下手したら母親に洗脳されているかの様な状態になります。
その姿を可哀想に、そして母親の虐待に怒りを通り越して観れたのも、小役ながらチェ・ミョンビンの演技力というのがかなり凄かったからではないでしょうか。
主人公のジョンヨプも、やる気のない様な姿で、子供達と適当に過ごしていた物語の前半でしたが、ダビンを守ろうとする後半は顔つきや表情がまるで違くて、頼もしさを感じさせました。
こういった演者達の演技力が、作品を一掃面白くさせたのだと感じます。
止められないの?

引用元:https://eiga.com/movie/92444/
この作品を観ていて非常に感じたのは、周りの人間が気づいていたのに何故、止められなかったのかって所です。
いや!正確に言ったらわかっていたのに止められなかったと言った方がいいでしょうか。
警察も児童福祉の人間も、ご近所も担任の先生ですら気付いていたはずです。
最初にダビンが警察に行った時、母親にやられたと言っていても、警察は何もせずに児童福祉の人間に丸投げして、児童福祉の人間も訪問しただけで、真相は探れない。
近所の人も、人の子よりも自分の子を心配しろよとか、また始まったとか、わかっていながらも止めにいかない形で描かれていました。
法律の事を少し調べてみると、細かく調べると難しいんですが、中に「懲戒権(ちょうかいけん)」というものがありました。
懲戒権についてかかれたものがこちらで
統計によりますと、ここ5年間で児童虐待によって死亡した子どもは132人で、加害者の77%が親でした。
このため法務部は、親の「懲戒権」が盛り込まれている条項を削除し、体罰禁止を明文化する民法の一部改正案を発議する計画だと明らかにしました。
1958年に制定された民法第915条は、「親権者は、その子どもを保護または教育するために必要な懲戒を行うことができる」として親権者の懲戒権を認めています。
複数の児童団体は、児童虐待は刑法上の処罰対象であるにもかからわず、この条項が体罰を合理化していると批判してきました。また、国連子どもの権利委員会も同じ理由で、当該条項を削除するよう呼びかけています。
ただ、国民の10人に7人以上が「愛のムチ」は必要だとする認識を持っていることが調査でわかっているため、法改正の過程で賛否両論が起こるかもしれないとみられています。
改正により、「子の利益のために」という言葉が第820条に挿入され、第820条を引用する第822条において、懲戒権の行使は、子の利益のためになされる監護及び教育に必要な範囲内に限られることが明示されました。「子の利益のために」という言葉が挿入されたこと、それが監護教育に必要な範囲内に限られると明示されたことは、評価されるところです。しかし、子どもを暴力から守り、すこやかな成長を保障するという法改正の目的からは、課題が残ったと言えます。法は、監護教育上「子の利益のため」であれば、なおも暴力の使用を認める余地を残しているからです。
引用元:https://world.kbs.co.kr/service/news_view.htm?lang=j&Seq_Code=76027
引用元:https://www.kodomosukoyaka.net/research/chokai.html
親が「この子をしつける為です!」
「この子が立派な大人になる為には必要です!」
などを主張すると"体罰"ではなく"しつけ"とみなされてしまうという事でしょうか。
こういった法の落とし穴が、警察や児童福祉の制止の妨げになっているのかもしれませんね。
そしたら、近所の人についてはどうでしょう?
作品を観ていて、「何で周りは何もしないんだ!?」って少し怒りを感じましたが、実際自分が同じ立場になったら助けに行けたかと考えました。
おそらく行けていないでしょう。
仮に自分がすごく正義感が強くて、強行で乗り込んでいって子供を連れ出したとします。
間違いなく両親に住居侵入と誘拐で訴えられます。
強行で行くのは大袈裟だから、訪ねて行って穏やかに話をしたとしても、聞く耳なんて持たないですよね。
さらに他人に自分の子供の事を言われたら誰だってイラッとくるだろうし、火に油を注ぐ様なものです。
そして、何の解決にもならない。
こういった事をまとめて考えると、この作品を観て児童虐待で亡くなる子供が減らないのがわかる気がしました。
母親の行き過ぎた愛情

引用元:https://eiga.com/movie/92444/
この作品の母親も最後は「しつけの為だ!」「自分はしっかりと子育てをしていた!」と反発していました。
まぁこの物語の母親は、どう考えても自分が助かる為、言い逃れの様に言っていたので説得力はありませんが、もしかしたら中にはそういった思いが強すぎて、間違った方向へ行く親もいるかもしれませんね。
「この子はしっかりと育って欲しい」
「他の子よりもいい子に育って欲しい」
こう思うのは親だったら当たり前ですからね。
逆に甘やかしている子供も描かれていたのですが、ジョンヨプの姉の子供で虐待されて辛い思いしている子もいる傍ら、こうやって甘やかされてる子もいて。
ジョンヨプは嫌だったのか強く注意してましたが、そのシーンはなんだか印象に残っていました。
本当にいろいろな愛情表現がありますね。
総合

引用元:https://eiga.com/movie/92444/
この作品は韓国の作品で、韓国も児童虐待がひどく年々増えて行っていると表示されていました。
この作品で描かれていた事が背景にあるのだろうけど、何も韓国だけの話ではないですからね。
日本だって児童虐待は多くあるし、子供が死んでしまうケースも多くあります。
難しい問題ですが、こういった作品を見る事で、少し考えなければなりませんね。
作品紹介
ロースクールを卒業して出世の道を突き進むはずだったジョンヨプは何度も就職に失敗し、姉の勧めで臨時に児童福祉館に就職する。ある日、継母から虐待を受けている“ダビン”姉弟に出会うが、さほど深刻に考えていなかった彼は、また来るという言葉だけを残して去る。数日後、法律事務所に就職したジョンヨプは電話を受けダビンの鼓膜が破れたことを知る。ジョンヨプは継母からダビンを引き離そうとするが、かえって誘拐犯扱いをされ、その後弟ミンジュンの死に加え殺人の被疑者とされたダビンを見て衝撃を受ける。何もかも間違った方向に進んでしまったと感じたジョンヨプは、真実を明かすため、ついにダビンの弁護士になることを決心する。
登場人物
役名/演者名
ジョンヨプ/イ・ドンフィ

引用元:https://eiga.com/person/294186/
大きな法律事務所に入ることばかり考えていた。取り返しのつかない事態にようやく気が付く。
ジスク/ユソン

引用元:https://eiga.com/person/294186/
ダビンの義理の母親。ミンジュンが何かするたびにダビンに虐待を繰り返す。
作品情報
スタッフ
- 監督:チャン・ギュソン
- 脚本:ミン・ギョンウン
- 撮影:チョ・ジョンヒ
製作国
- 韓国
上映時間
- 114分
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まとめ
韓国の児童虐待を描いた物語。
こういった問題が実際に増え続けてるという事をしっかりと頭に入れて、そして他人事ではないと考えて生活しなければなりませんね。